2025年7月1日
木といっても、種類は様々で、選ぶ基準も数多くあります。
例えば、加工のしやすさ、木目の美しさ、色といった基準があります。
切り出したそのままの「無垢の木」は高級感があり、豪華な使い方ですが、生きているので狂いやすいというデメリットもあります。
今回は「無垢材」の弱点をカバーしたり、加工されたりすることで特別な役割をもつ「木質材料」についてご紹介していきたいと思います。
集成材は、木材の繊維方向を揃えて接着剤で接合したものです。
狂いが少なく、構造計算の際にも有利なため、構造材(柱や梁など)に使用されることが多い木材です。
机の天板などにも使われます。
木材を寄せ集めて作ることから、無垢材と比べて必要なサイズの木材が手に入りやすいというメリットもあります。
木質材料としては、材料となる木材の切り方が一番大きな使い方になります。
単板(ベニヤ)と呼ばれる、かつらむきにした木材を繊維が直交するように重ねた木材です。
畳サイズといった比較的大きい面積の木材(板)ができます。
厚くなるほど丈夫で、住宅でも家族の体重がかかる床などに利用されます。
規格の厚さがいくつかありますが、構造用合板としては9㎜~28㎜が流通しています。
細かく砕かれた木片を寄せ集めて作られた木材です。
遮音性に優れるので、音響機器の周辺で用いられることも多いです。
一方、水にぬれると、木片が膨張してバラバラになってしまうという弱点もあります。
なお、家具などとしてパーティクルボードが利用される場合は、表面に突板という非常に薄い無垢材が貼られているため、無垢材のような見た目になっています。
組立式の本棚などを買ってくると、正面から見えない部分は木材の断面が見えるようになっているので、この構造がよく分かると思います。
繊維状にした木材を固めたものです。
繊維の大きさから言えば、パーティクルボードよりもさらに細かく粉砕されています。
端材や間伐材も利用できることから、環境に優しい素材とされています。
程よい硬さと、表面が滑らかという特徴を持つMDFは、巾木のほか多くの造作材として使用されています。
軽さも特徴の一つです。
自身の身近な体験ですと、学習机引出しの仕切り板がMDFでした。
MDFは、木目もなく加工しやすいことからDIYでも使われることの多い木材です。
ただし、MDFも水には弱いので使用場所に気をつけてお使いください。
機能性やデザイン性も重要ですが、素材の特徴をよく知り、求める特性を備えた家具などを揃えていきたいですね。